2020年09月14日 [コラム]
医療事務の採用に有利になる? 「医事コンピュータ技能検定試験」とは
かつての医療事務職は、手書きでカルテやレセプトを記録するのが一般的でした。しかし近年では手書きでおこなう仕事は激減し、医療事務の仕事のほとんどでコンピュータが活用されています。
医事コンピュータ技能検定試験とは。医療事務の仕事で使われるコンピュータをどれだけ自在に扱えるかを判断するための試験です。ここでは医事コンピュータ技能検定試験の試験内容や、資格取得のメリットについてご紹介いたします。
医事コンピュータ技能検定試験とはどんなもの?
医事コンピュータ技能検定試験は、医療秘書教育全国協議会が主催する試験です。現在は医療事務の仕事においてコンピュータ技能が必須となってきていることから、医療従事者がコンピュータを扱うための基礎知識や技術習得のためにこの資格が設立されました。
医事コンピュータ技能検定試験に特別な受験資格はなく、だれでも受験可能です。試験は6月と11月に全国の会場で実施されており、年間で6000人以上が受験しています。
医事コンピュータ技能検定試験はどんな人が受ける試験?
医事コンピュータ技能検定試験は、レセプト作成に関わる医療事務スタッフがぜひ受けておきたい検定試験です。医療事務の職場ではレセプトをはじめとしたコンピュータスキルが必要不可欠なので、検定試験の学習を通して技能を磨いておきましょう。
医事コンピュータ技能検定試験は、医療事務の業務を経験したことのない方でも受験可能です。これから医療事務の仕事を始めてみたいと考えている方は、就職を有利にするためにも医事コンピュータ技能検定試験を受けてみてはいかがでしょうか。
医事コンピュータ技能検定試験の試験範囲
医事コンピュータ技能検定試験は3級から準1級までの3段階となっており、それぞれの級において3つの領域が設定されています。領域Tは医療事務、領域Uがコンピュータ関連知識、領域Vが実技となっています。
領域Tでは医療保険制度や診療報酬制度をはじめとした必須知識が、領域Uではコンピュータの機能や特徴、システムへの理解度がテストされます。そして領域Vでおこなわれるのは、実際のカルテや伝票からレセプト作成をする実技試験です。
医事コンピュータ技能検定試験の点数配分と合格率
領域T〜Vはそれぞれ60点満点で、合計180点となります。なお、領域T〜Vのすべてで60%以上正解していなければ合格とはなりません。医療事務の仕事に必要なあらゆる業務に精通していることが、医事コンピュータ技能検定試験合格の条件なのです。
医事コンピュータ技能検定試験の合格率は、平成30年度11月実施のデータでは、準1級が55.7%、2級が33.7%、3級が63.2%となっています。
医事コンピュータ技能検定試験とは、医療事務の仕事の中でもIT技術分野に特化した試験です。医事コンピュータ技能検定試験の合格を目指して学習すればレセプトやコンピュータの知識がしっかりと身につきます。医療事務スタッフとしてスキルアップを目指したい方は、ぜひ医事コンピュータ技能検定試験を受験してみましょう。