2019年06月03日 [コラム]
調剤薬局事務の仕事をするために資格は必要?
医療系事務職として女性に高い人気を誇るのが調剤薬局事務です。調剤薬局事務の仕事に興味を持ち、資格について調べてみると、実はたくさん種類があることに気づくでしょう。
そこで、仕事をするにあたって必要な資格があるのか、現在はどのような資格があるのか、そして資格を取るメリットについてお伝えします。
調剤薬局事務に資格は必要?
調剤薬局事務の仕事をするにあたって必要な資格は、実はありません。調剤薬局には、医師の処方箋にもとづいて調剤をする薬剤師がいます。
また、限られた範囲の医薬品を販売できる登録販売者がいることもあるでしょう。
薬剤師の仕事には国家資格が必要で、登録販売者も公的資格を持っていなければなりません。
しかし、調剤薬局事務の仕事に必須の資格はなく、あるのは民間団体が認定する民間資格です。
調剤薬局事務の資格一覧
国家資格や公的資格が存在しないことから、調剤薬局事務に関する資格にはたくさんの種類があります。
・調剤報酬請求事務(日本医療教育財団)
・調剤報酬請求事務専門士(専門士検定協会)
・調剤事務管理士技能認定試験(技能認定振興協会)
・調剤事務実務士(医療福祉情報実務能力協会)
・医療保険請求事務者(全国医療関連技能審査機構)
・診療報酬請求事務能力認定試験(日本医療保険事務協会)
調剤と名前がついているものは、基本的には調剤に特化した資格となっています。
医療保険または診療報酬と名前がついているものについては、調剤に限らず医療保険の仕組みの知識や診療報酬請求(レセプト)についての知識や技能が問われます。
資格を取るメリットとは?
このようにさまざまな資格がある中で、調剤薬局事務の資格を取るメリットとは何でしょうか?
資格を取得していれば、おおむね次のことについて理解をしていることが伝わります。
・基本的な薬の知識
・医療保険の仕組み
・診療報酬明細書(レセプト)作成
調剤薬局事務の仕事は、未経験者にも門戸が開かれています。
資格を持っていることは、知識や技能があることを証明するだけではなく、取得に際して費やした時間や労力も評価の対象になるでしょう。
受付やレセコン入力などの実務経験がある人にとっては、知識を増やし仕事に対する理解を深める良い機会になります。
キャリアアップや正社員へのステップにすることも可能です。
厚生労働省の調査では、調剤薬局は全国に約6万あるとされています。
求人数も安定していますし、仕事や家庭の事情でどこかに引っ越すとしても、またすぐに見つけることができることもメリットのひとつといえるでしょう。
調剤薬局事務の仕事をするにあたって、必要な資格はありません。しかし、資格を持っていれば、知識や技能があることが分かりますし、未経験から資格を取得したとなれば、仕事獲得に向けた意気込みが伝わります。
求人の多さや安定した収入、働きやすさ、就業者の年代の幅広さなどから、調剤薬局事務は女性に人気です。
通信講座やスクーリングなど、勉強方法もいろいろな種類がありますので、予算やスケジュールに合うかたちで資格を取得してはいかがでしょうか?