2022年08月29日 [コラム]
調剤事務で覚えておくこととは? 仕事をスムーズにするポイント
調剤薬局で調剤事務として働き始める際には、ある程度知識を身につけておくのがおすすめ。知識を身につけておけば、働き始めたあとのスキル習得がスムーズになります。
とはいえ、どのようなことを知っておけばよいのでしょうか? ここでは、調剤薬局事務の仕事で優先的に覚えておきたい知識を紹介します。
調剤事務の仕事で覚えておくと便利な知識は?
調剤事務の仕事を始めるにあたって、先に覚えておくと便利な知識は次のとおり。
・ジェネリックの意味や説明方法
・処方せんの見方
・保険証の見方
・お薬手帳の知識
・専門用語
ジェネリックの意味や説明方法
ジェネリックは「後発医薬品」のことです。ジェネリックは先発医薬品よりも薬価が低く、患者さんにとってはお薬代が安くなるメリットがあります。また調剤薬局にとっても、利益を上げるうえで必要なものです。
ジェネリックを利用するかは患者さんの判断となるほか、主に薬剤師が説明するケースが多いです。とはいえ、患者さんに質問されたときなどにスムーズに答えられるよう、調剤事務も知っておくと良いでしょう。
処方せんの見方
調剤事務として働く場合、処方せんの見方を知っておきたいところです。
・発行日
・保険証の記号や番号
・薬を処方された人の名前、生年月日
・処方せん発行元の医療機関、診療科、医師の氏名
・薬の名前
これらは処方せんに必ず記載されています。特に発行日は一番にチェックしたい箇所といえます。
処方された薬は、処方せんの発行日を含めて4日以内に受け取りが必要となるからです。
自分や家族の処方せんを見てみて、どのような事が書いてあるかチェックするクセをつけておくと良いでしょう。
保険証の見方
保険証にはさまざまな種類があり、表記方法が異なる場合があります。
・番号や記号が書いてある場所
・本人の氏名
・健康保険証の発行元
様式が変わってもこれらがどこに書いてあるのかをチェックしないといけない、ということを覚えておくといいでしょう。
お薬手帳の知識
お薬手帳を同じ薬局へ3ヶ月以上持参した場合、患者さんの支払う料金が少し安くなります。
またお薬手帳には服薬の記録やアレルギーなどが記載されている点も知っておくべきでしょう。
専門用語
調剤薬局ではさまざまな専門用語が使われます。言葉の読み方や意味を知っておくと、仕事を教わるときや質問をしたいときに役立つでしょう。
・ピッキング
→薬を取りそろえること。薬局によっては事務スタッフがピッキングをする場合もあります。
・一包化
→1回に飲む薬をまとめて1袋にすることを一包化と呼びます。
・疑義照会
→処方せんの内容に問題や誤りがありそうなとき、医師に確認することを指します。
・投薬
→患者さんへの薬の説明、症状の聞き取りをして薬を渡すことです。
・薬歴
→患者情報、調剤履歴、服薬指導などを記録した履歴のことです。
・門前薬局
→病院、クリニックの側にある薬局。
調剤薬局の求人に応募する前に資格取得を目指すのも手
「調剤薬局の求人に応募する前に、少しでも知識を身につけたい」という場合は、資格取得を目指してみるのも手です。
・調剤事務実務士
・医療保険調剤報酬事務士
・調剤事務管理士
・調剤報酬請求事務専門士
これらの資格取得を目指すために勉強をすると、調剤薬局の仕事に必要な知識が身に付けられます。
また資格を取ると書類選考などで有利になったり、資格手当が上乗せされたりする可能性もあるなど、一石二鳥の効果があります。
お仕事スタート前後をスムーズにするために、資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。
調剤事務の仕事は薬局によって覚えることが違う! 知る姿勢を大切に
調剤事務の仕事には「診療報酬の算定方法」「薬の名前」「役所への手続き」など、前職場で共通の業務も多く見られます。一方、患者さんへの対応や仕事の流れ、薬局独自のルールなど、実際に働き始めてからでないと学べないこともたくさんあります。
これから調剤事務を始められる方は、まず基礎知識を覚えておき、働き始めてから薬局ごとのルールを覚えていくと効率的です。また、わからないことがあったときは質問したり、メモを取ったりするなど「知る姿勢」を忘れないようにしましょう。