2022年05月22日 [コラム]
調剤事務と医療事務ならどっちがいい? それぞれの違いを解説
これから医療系事務職を始めたい方の中には、「調剤事務と医療事務のどっちを選べばいいの?」と迷われている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、調剤事務と医療事務の違いを解説します。また、それぞれに向いている人の特徴もご紹介します。「どっちがおすすめ?」と疑問に思っている方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
調剤事務と医療事務の違いは? どっちがおすすめ?
医療系の事務職には大まかに分けて「調剤事務」「医療事務」の2種類があります。
どっちがいいのかを判断する材料として、まずはそれぞれの違いをチェックしてみましょう。
調剤事務の特徴
調剤事務(調剤薬局事務)は、お薬の処方機関である「調剤薬局」で事務を担当する仕事です。
薬剤師さんのサポート役ともいえる存在で、以下のさまざまな業務を担っています。
・患者さんから処方せんを受け取り、受付&会計を行う
・レセプト(調剤報酬明細書)の作成業務
・処方せんの確認とデータ入力
・お薬手帳管理、薬袋の用意
・医薬品のピッキングなど、薬剤師さんのサポート業務
このうち医療事務との大きな違いは、お薬手帳管理や薬剤師さんのサポート業務が生じる点です。
また、医薬品発注や仕分けを行う場合は、薬の知識も必要になることがあります。
医療事務の特徴
医療事務は、病院やクリニックなどの医療機関で事務的業務を担当します。
主な仕事内容は以下のとおりです。
・外来患者さんの受付、および会計対応
・レセプト(診療報酬明細書)の作成、請求業務
・カルテ代筆(PC入力含む/医師の指示下による業務)
・検査、入院の予約・手続き
・医師や看護師のサポート(クラーク業務)
調剤薬局との違いは、業務内容が幅広い点でしょう。また医療機関での窓口となる存在であり、より高い接遇スキルが求められる傾向にもあります。
調剤事務と医療事務に共通点はある?
調剤事務と医療事務には、共通点も多いです。
・未経験&資格なしからでもチャレンジできる
・接客や事務のスキルが活かせる
・安定したニーズがあり、出産後や子育てと両立しやすい
調剤事務や医療事務は未経験からでも挑戦しやすい職業であり、接客・事務などの経験者は特に優遇されやすい傾向にあります。また、常に安定した需要のある仕事なので、再就職したいときの選択肢にも適しています。
「どっちがいいのか」と迷っている人は、自身の得意なこと、勤務条件、立地などを比べてみて、最良の求人に応募すると良いでしょう。
調剤事務に向いている人の特徴は?
調剤事務の仕事に向いている人はどのような人なのでしょうか。
・患者対応の負担が少ないほうがいい人
・薬剤の知識がある、またはこれから学びたい人
調剤事務は医療事務に比べて患者さんへの対応機会が少ない傾向にあります。薬局によっては、薬剤師さんがほとんど患者さんの対応を行い、調剤事務は受付や会計、レセプトだけ……というケースも多いからです。
また、調剤事務では処方せんの読み取り、薬にかかる医療費の計算などで薬剤の知識が必要になる場面も多く見られます。
患者さん対応よりはなるべく裏方に徹したい方、薬剤の知識に自信がある方は調剤薬局向きだといえます。
医療事務に向いている人の特徴は?
次の3つに当てはまる方は、医療事務に向いていると考えて良いでしょう。
・求人数がとにかく多い&自分に合った条件の職場を探したい人
・接客経験があり、患者さんと接するのが好きな人
・医療保障制度や労災保険制度などに詳しい人
医療事務の求人数は調剤事務のおよそ10倍ともいわれています。自分にぴったりな条件で絞り込んで仕事を探したい場合は、医療事務のほうが希望通りの求人を見つけやすくなるでしょう。
また患者さんと接する機会が多いことから、接客が好きな方も医療事務向きです。
前職の経験から医療保障制度、労災保険制度などに詳しい方も、医療事務で活躍できる可能性があるでしょう。
調剤事務と医療事務には共通点もある一方で、それぞれ異なるメリット・デメリットがあります。
本記事を参考に、ぜひどっちが自分に向いているのかを考えてみてくださいね。